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2/29北海道医師会主催「医学生・研修医と語る会」に参加しました。

28.02.29開催案内チラシ2016年2月29日18時半~21時

北海道医師会主催講演会「医学生・研修医と語る会」

テーマ:医師のワーク・ライフ・バランス~医師全体の協働のために~

1.「Women physicians in Europe: career-family balance」北大病院内科ⅡOlga Amengual 助教

2.「女性医師等支援:大学医局の取り組み」同 堀田哲也講師

 

Olga Amengual先生は内科Ⅱ教授の渥美達也先生の奥様であり、リウマチ領域の研究者であり、お二人のお子さんのお母さんです。まずは欧州における女性医師の現状に関しご報告がありました。英国では女性医師の割合が4割を超え、スペインでは医学部生の74%が女性とのことです。これは医師という職業の社会的地位の高さが日本とスペインでは異なっていることが影響しているとOlga先生はおっしゃいます。社会経済的ジェンダーギャップに関してはスペインが世界25位で日本は101位であり、医師の就労上のシフト制も男女を問わず交渉可能です。実際に3人の育児をされながらスペインで救急医療にスタッフとして携わるOlga先生のお姉さまがどのようにご主人と勤務・育児分担をされたかをご紹介下さいました。

ただスペインでも課題はあり、高校・大学での女性が仕事を続けることに関する教育、勤務先での保育施設や病児保育、勤労女性のサポート部門の設立が必要とのことです。また仕事上でリーダーシップをとれる女性の必要性は日本でも大きな課題ですが、発言をし、自身の業績を示し、信頼を得て自分のゴールをあきらめず目指すことが大事だとOlga先生は強調されていました。その道は最短コースではなく、一つの方法では可能でなくともその都度フレキシブルに対応し、他の同僚とのスピードの比較をせず、到達することを目的とし、くじけそうな時は自身が今に至るまでに費やした時間、努力を思い起こすと良いとエールを送って下さいました。

内科Ⅱの医局長・外来医長を経験され、奥様が歯科医師の堀田哲也先生からは日本の女性医師に係る現状と内科Ⅱでの取り組みに関しお話がありました。内科Ⅱではフレキシブルな勤務体制、1歳未満の子供を持つ女性医師の当直、夜間当番の免除、グループ制の徹底、外来業務でのバックアップ体制の整備をしかれております。また育児中女性医師の環境改善のみならず、配偶者の出産時の男性医師の1週間の休暇制度、全職員における大学当直明けの完全フリー制度も整備され、全職員における環境にも配慮されております。IMG_3589

お二人のご講演の後には参加学生さん全員からの感想・質問時間があり、さらには先輩医師全員からのメッセージもありました。

これらの問題は医療全体の問題として皆が取り組み、全ての医療者の環境改善が実現されることを願い終了となりました。今後も続く企画と思いますので、次回以降ご参加も検討下さい!