各診療科における男女共同参画への取り組み紹介

 糖尿病・内分泌内科/リウマチ・腎臓内科では2名の教官を含め、約30%が女性医師であり、北海道大学病院の中で最も多くの女性医師が勤務する診療科の一つです。

 当科はこれまでも、女性医師の妊娠・出産・育児に対して積極的にサポートして参りました。その際、最も大事にしていることは、妊娠・出産・育児と仕事への関わり方というのはそれぞれの女性(家庭)ごとに異なるのが当たり前である、というスタンスです。したがって、妊娠の報告を受けた段階から、定期的に体調や勤務状況を確認し、就業時間や外来・病棟での勤務内容について、ご本人の話を聞きながら個別に見直しを行っています。たとえば、保育の関係から、本人の希望により担当する外来の開始時間を10:00に設定した、などの例があります。

 科内の共通ルールとして、妊娠時からお子さんが満1歳になるまでは、当直が自動的に免除されます。現在は医局員も多く在籍しているため、就学前のお子さんがいる場合は当直が免除されています。産休、育休後の復職に際しては、ブランクの長さや家庭での子育て支援体制を考慮し、少しずつ仕事を開始してもらえるよう配慮しています。

 このような状況下で、多くの女性医師が大学病院勤務中に妊娠、出産し、産休、育休ののち職場復帰を果たしています。復帰後の勤務形態もそれぞれの医師の希望に応じて、週何日かのパートタイム勤務からフルタイム勤務まで、病院より提供していただいている「すくすく育児支援プラン」を活用しながら、育児と勤務を両立していただいています。専門医取得、学位取得などのキャリア形成についても科として全面的にバックアップしています。

 仕事と育児の両立を果たしている女性医師が多いことは、さらに次の世代にも伝承されていくこととなり、いい循環が科内でできています。また、男性医師も出産時には1週間の休暇をとることができるため、男性医師も育児に積極的にかかわることで女性医師への理解が深まると考えています。

糖尿病・内分泌内科/リウマチ・腎臓内科 https://med2-hokudai.jp/

糖尿病・内分泌内科/リウマチ・腎臓内科 科長

渥美 達也